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紫陽花にまつわるお話 阿辺陽江

意外なことに、紫陽花をうたった和歌は万葉集にたったの2首しかなく、どちらかと言うと現代短歌でよくうたわれているようです。

土壌により花の色が変わることから、花言葉に「移り気」や「浮気」というものがあるので、文学的に使われ易い感じが私はあります。

ころころと色(表情)を変え、あらゆる異性を虜にしながら渡り歩く…そんな魅力のある、移り気な人を思い浮かべます。

紫陽花の種類ごとの名前を人になぞらえれば、様々な魅力を持った人物を描くことが出来そうです。

静かな梅雨のとある日、アナベル(アメリカ紫陽花)は傘もささず、しとしと降る雨に濡れ、その頬は美しい緋色を放って佇んでいた。

昨日は僕の側で柔らかく笑っていたが、今日は誰の側で微笑むのだろう…

こんな一文が浮かんできたりします。

全部で7種類の紫陽花がありますから、少なくとも7つの物語が生まれそうです。

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