
小さかった時の自分が会いに来た?
昨夜の出来事でした。
とても珍しい訪問者がやって来たのです。
それは、どこか見覚えのある小さな女の子…私の目をじっとみつめながら何か言いたそうにしています。
しばらく見つめ合っているうちに、思い出しました!目の前の女の子は、かつての自分、小学校低学年の頃の私だったのです!(因みに私は現在、精神疾患にかかっているわけではなく、幻覚や幻聴が聞こえるわけではありませんので、ご安心を)
私が気づいたのを悟ったのか、女の子はおもむろに話始めました。
「お願いがあって来たの。私を納得させて欲しい。」
そう言われ、私は戸惑いながら
「えっと…何をすればいいのかな」
と言うと、女の子は
「まずは思い出してみて。お昼寝から目覚めると、いつも家に誰も居なくなってたときのこと、鍵っ子で家に帰ったら一人ぼっちで怖くて、だんだん暗くなっていく家の隅っこで縮こまっていたときのこと。」
ああ、思い出しました。私はいつも一人でした。
今思えば、一人だったんだから例え母に「遊びに行ってはダメ」と言われていても友達を呼ぶとか出かけるとかすればよかったんです。
しかし、母に厳しく言われていたので、当時の私には一人で過ごす事しか出来ませんでした。
あの時の気持ち…幼いながらも「私は、この世界にたった一人」という絶望感を感じて泣いていました。
ひとしきり思い出してから私は
「うん。思い出したよ。愛されたかったね。大事にされたかったね。」
と言うと、女の子はタタッと駆け寄ってきました。
何だかとても愛おしい気持ちになり、私は女の子にたくさんの、色んな種類のお菓子を出してあげました。
女の子は出されたお菓子を美味しそうに食べています。私は食べている女の子の頭を撫でました。
撫でているうちに、涙がどんどん溢れてきました。
「ああ、こんなふうに食べたり寝てたりしている姿を、無条件で愛おしいと誰かに思って欲しかったなあ…そうか、そうか、過去の私。これをして欲しくて時空を超えて大人の私に会いに来てくれたんだね。納得出来たかな?」
出されたお菓子をあらかた食べた女の子は、とても満たされた表情で立ち上がり、私に向かって
「バイバイ」
と言って居なくなりました。
自分を救うことが出来るのは、他でもない自分自身なのかもしれません。