再びと、思う心 🌕猩々緋🩵🩵
「再びと 思う心を 工夫せば
また満月の 心なりけり」
木食上人が遺した一句です。
「もう一度」
この言葉には、不思議な力があります。
失ったものを取り戻したい。
やり直したい。
あの頃に戻れたら…。
占いのご相談でも、復縁を望む方は少なくありません。
でも、私は思うのです。
元に戻るとは何でしょう?
あの頃は、本当に幸せだったのでしょうか。
復縁とは、連絡が取れるようになることではありません。
会えるようになることでもありません。
たとえ再び体を重ねたとしても、心が結ばれていなければ、残るのは満たされた安心感ではなく、むしろ虚しさかもしれません。
一方で、DVやモラハラからようやく逃げ出した方が、「私が悪かったのではないか」と自分を責め、戻りたいと思ってしまうこともあります。
外から見れば「戻ってはいけない」と思えることでも、当事者の心はそんなに単純ではありません。
人は、慣れた場所を恋しく思う生き物です。
痛みさえも、知っている痛みなら安心に感じてしまうことがあります。
だからこそ、「再び」という気持ちを否定する必要はないのです。
大切なのは、その「再び」が何を意味しているのか。
相手とやり直したいのか。
失った安心感を取り戻したいのか。
それとも、過去の自分を許したいのか。
木食上人は、「再びと思う心」を捨てなさいとは言いませんでした。
「工夫せば」と詠んでいます。
心を工夫する。
見方を変える。
向かう先を変える。
そうすれば、欠けているように見えた心も、また満月のように満ちてくる。
「再び」は、相手のもとへ戻ることだけではありません。
本来の自分へ戻ること。
笑顔を取り戻すこと。
穏やかな毎日を取り戻すこと。
そんな「再び」もあるのです。
占いは、未来を決めるものではありません。
あなたが本当に取り戻したいものは何なのか。
その心を一緒に見つめる時間なのだと、私は思っています。

